残暑狂いの呟き


大阪の現場からお伝えします。
いやいや~今夏一番の暑さを
感じます。
センプ―機の風が火炎放射器
みたい。
明日、命があれば更新できるで
しょうか・・不安でございます。



ちと此の頃に恒例の自作をば・・



五山の送り火・女のこころ



私が京都に嫁いで、
そう30年一寸でしょうか。
まだ京都人としては半人前やと
言われますやろなぁ。
私が嫁いだ先は、清水さんとか
皆さんが想像してはるような
京都のイメージとは違って
奈良寄りの土地やさかい、
そんなに厳しい仕来りのような
辛い経験も少なく、
比較的恵まれて来れたように
思います。



盆も明けようとして今夜は
五山の送り火なんやけど、
私は此れまで一度も実際には
見たことがあらへんのです。
今夜が初めて・・・
観光の季節は私達のような土地者は、
よそ様からのお迎えで控えるもんやと
教えられもしましたし。
近くに住んでいる身分なら
よろしおすけど、
私なんか嫁ぎながら
京都のこと知らへん人で、
変な立場でもありますねぇ。



出身は四国です。
叔母が姉妹のようにいた方の
息子さんと一緒になりました。
思ってもみなかった成り行きで
不思議なものやと思います。
結婚して二年目でしょうか、
主人が突然に亡くなりまして
其れ以来、娘と二人で
なんとかやって来れました。



祖父母や主人の母も見送って、
いったい私の境遇ってなんやの?
そんな考えに縛られて、
寂しいときも何度か経験しています。
やがて娘も嫁いでとなると、
そんなことも
例えば食事の後の片付けのときに、
ふと思ったりして手が止まるって、
お判りいただけますやろか?



そんな私の平素を見て、
明るく勝気で生きて来た強い女だと
言う方も居てはります。
そういう方は、
いったい人の何を知って
そう決めつけるのか
私には判らへんのです。




もう私は人を愛しては
あかんのやろか?
抱かれて眠りたい、
そんな時があるって言えば不謹慎?
此れまでの30年を必死に生きて来て、
これからの20年が同じものだとすれば、
私の一生はつまらんものやおへんやろか
そんなことを・・
其の時に思うかもしれません。



あっ・・ほら・・山に火が・・・
大文字さんから順番に松ヶ崎妙法 

舟形万灯籠、左大文字 


鳥居形松明は煩悩の数と言われる
「ひゃくやっつ」の火床で点るらしいです。



何も言わないで
戻って来てくれはった霊が、
あの火に送られて帰って行きはる。
お出迎えの準備に大変な思いをしても、
何も言わないで戻って来て、
ありがとうとも言わないで
去って行くなんて、
あまりにも身勝手過ぎると
思いはらへん?
去って行く人と遺された私達と、
どっちが幸せなんやと思いはる?
・・・・・


次第に火の勢いが弱まって・・・
ついついと身勝手なことばかり言って、


そろそろ帰らないといけない時間に
なりました。
今夜は思い切って一人で来たんです、
偶然にお話しする機会になりましたね。



今夜に話したようなことも
明日からは話す相手も居ないから
また元の生活に戻ります。
つまらないことを聞かせて御免なさい。
私のメアドですか?


来年も、この場所で会えたら・・
そのときに・・・
それでもいいですか?
よかった^^
頑張って此れからの一年・・
そして、らいね・・・ん
またお会いできたら縁でしょうね。
それじゃ、振り返らずに帰りますね。



今夜のお別れに、
お願いしてもよろしおすやろか?
我がままで恥ずかしいけど・・・、
見えなくなるまで・・・
私を見つめていて
くれはらへん?



五山の送り火・男のこころ、に続く。

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