時雨の記を観て

一寸前から、amazonからと騙り
とか、クロネコヤマトから配達に
関してとかの詐欺メールが届く。
心当たりも無いのに
「なにか貰える」ことに欲を出す
タイプの心理を突いた詐欺犯の
あの手この手の工夫が面白い。
即、削除。


いつだったか、吉永小百合さんが
このデパート内に居られます、
彼女を見つけたら、お小遣いが
頂けます、と騙って参加費二万円
を徴収していて逮捕されたとか。
そんなのでも何人かは騙されたと
被害者が居るのには驚きます。



その吉永さんが渡さんと共演した
「時雨の記」が昨夜に放送でした。
吉永さんのファンでも無く彼女の
魅力が自分には分からずで、
公開から20年近く縁無く来ました。
原作が明治生まれで既に没した
中里恒子さんです。


今の世代が孫や曾孫になる年代の
作家ですから、古いと感じるかも
しれません。
実際、映画化に関して地味過ぎる
今の時代の公開作には似合わない
と難航したとか。


結婚するような息子が居る男、
妻は佐藤由美。
夫婦仲に不満は感じないが感性が
合わないようです。
その昔、知人の葬儀で見掛けた
吉永さん扮する多江に一目惚れ。
「ひと目会ったその日から、恋の
花咲くこともある」
「見知らぬ小百合さんに渡さんの
恋の花が咲いたのです」


そして数10年を経た頃に再び偶然
の出会いが起こる。
今度は逃がさないぞと男の猛アタ
ックが始ります。
翌日には屈託なく男の子のように
鎌倉の多江宅を訪れる。



I Will Follow Him  [日本語訳付き]  天使にラブ・ソングをより


まさかアナタ、翌日に来るなんて、
積極性もイイ男だから許されるの
でございましょう。
変なのなら居留守でしょうし・・


この映画の脚本、
多江さん多江さんと
女の名を何度も呼ぶのが印象的。
邦画には少ない傾向、


受け入れてくれた彼女の影響で
藤原定家や西行を思い出す。
京都小倉山常寂光寺の時雨亭跡地
に向ったり、
ラストには奈良の吉野山、西行庵
などで撮影しています。
やっと観た感じの此の映画、
角刈りサングラスの大門さんでは
無く、重厚な役柄の重々しさを感
じさせる渡さんでは無く、
やっと好きだと言える女に巡り合
えたと、嬉しさを感じて若々しい
渡さんがとても良かったです。

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