658km、陽子の旅

レンタルDVDの一篇



就職氷河期に巡り合った年代、
最後に会った頃の実父の年齢
と同じになった中年女、
不規則な生活の中で眠りに沈
んでいるときに、激しく叩く
竹原ピストルが演じる従兄が
「おまえの親父が亡くなった」
と住まいを訪れる。
下で待ってるから帰省の用意
をしろと、急な要求で始まる。
タイトルの658kmは東京から
実家までの距離になる。


長年の失意を抱いた生活から
人との間を巧く応じることが
苦手な中年女を淡谷のり子と
全く違う役柄を、菊地凛子が
演じている。


従兄家族の車に同乗したもの
の事情が生じパーキングエリ
アではぐれてしまう。
他人と話すのも苦手なのに
独りになって残りの距離を、
「青森方面まで乗せてくれ」
とヒッチハイクが始まる。


携帯は壊れてカネも無い、
まぁ・・・大変だわ。
イイ人だとしても初めて会い
車に乗せたら犯罪に巻き込ま
れるなんてことにも成りかね
ない。
風吹ジュン夫妻のような、
お互いが幸運にもイイ人同士
だったら、いいけれど・・・
この陽子ちゃん、
気の毒だと思うけれど、
断るひとが居ても責めたりは
出来ない。
黒沢あすかのときのように
接し方がわからずに途中から
拒絶されることもあるだろうし


また、どんな奴かとの正体も
結局は自身の選択となる。


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吉澤健と風吹ジュン夫妻に
ひとの温かさを知る、
いい場面でした。

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ラスト、
コミュニケーションも巧く
取れなかった女が辿り着けた
のは、人からの世話を自身が
閉ざして来たのではないか。
此の後の生き方が、
良い方に向くのでは無いかな。
正しい選択で自身の幸運を
招き寄せる、
幸せは、これに尽きる。


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今朝昼の食事、
鯛のアラ鍋。

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